二人は幼なじみで家族ともに仲が良く
昔から何かあれば薄汚れた喫茶店で会話する。
長い話に相槌打って>これはマスターの話を聴いてると想像します。

彼は町工場で白のつなぎを着て車やバイクの修理をしている。
毎日、毎日、真っ黒になりながら、
過去、現在、将来のことを想い描きながら、ひたすらに働く。
学生時代は、やんちゃで悪いこともし両親に迷惑かけたが
今は敬愛する母を亡くし尊敬する父と二人暮らし。

彼女は小さな花屋で働き、薔薇のトゲで手はボロボロ・・・。
彼女もまた将来の夢を見ながら賢明に働く。
温和で心優しい性格で、やんちゃな彼をいつも見守り
彼への想いを隠しながら生きてきた。

いつも喫茶店で話すだけの二人が
胸のうちを彼が明かし、二人で新しい生活を始めた。
まだ部屋には小さなテーブルしかなく
これからの夢の一歩として、二人で「リンゴ」を買いに行き
一つ目の夢を彼女が半分に切り
二つ目の夢を彼女が剥き、彼の方が巧く剥けるのは
彼女の手がトゲで痛んでいるから・・・。
ほっぺをぷくんと膨らませたのは三つ目の夢をみるため・・・。


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